南アフリカ原産の塊根系植物、Tylecodon fragilis(チレコドン フラギリス)についてもっと知りたい!

Tylecodon fragilis(チレコドン フラギリス)とは

Tylecodon fragilis(チレコドン フラギリス)とは、南アフリカ原産の塊根系植物です。チレコドンの仲間には万物想やパニクラトゥスなどがいますが、フラギリスは小型の冬型塊根チレコドンで、塊根部の直径は訳5センチほどまでしか大きくならないと言われています。
チレコドン フラギリス Tylecodon fragilis
原産地域は南アフリカの北ケープ州、南ケープ州と言われており、葉のローカルバリエーションもあるらしいです。(まだお目にかかっていませんが) フラギリスの葉は他のチレコドンに似ていて、丸みを帯びてすこし細長い感じのフォルムをしています。
チレコドン フラギリス Tylecodon fragilis
また、フラギリスの茎は同じチレコドン属のTylecodon buchholzianus(チレコドン・ブックホルジアヌス)に似ています。
チレコドン フラギリス Tylecodon fragilis
少し紫がかった色をしています。
チレコドン フラギリス Tylecodon fragilis
アップで見ると、水を吸って成長して、ひび割れが入っているのがわかります。
チレコドン フラギリス Tylecodon fragilis 茎と塊根部の光に当たる部分では、褐色のツルツルした表皮(?)の下に緑が透けて見えます。葉がなくなっても光合成ができる証拠ですね。
根は他のチレコドン同様、細めで、ひげ根です。

チレコドン フラギリス Tylecodon fragilisの育て方

チレコドン フラギリス Tylecodon fragilisは典型的な冬型塊根で、冬型の植物は主にアフリカの乾燥する乾期=夏に耐えるように進化しています。

秋~冬~春の間は成長期です。
20度前後をキープしながら水やりをするとスクスク成長します。
水やりの間隔は育てる環境にもよりますが、育成期は完全に土が乾く前には水をやってください。夏は葉っぱが全部落ちた段階で水やりは完全にストップします。そして、気温が落ち着いて30度を切るころにまたやり始めましょう。

日光にはできるだけたくさんあてて下さい。直射日光で構いません。

冬型植物についての考察

これはメデル店長としての個人的な意見です。

これは観察した結果なのですが、冬季に加温された温室で植物を管理していると、昼間にピークで30度を超えてしまう事が何回かあります。ですが、それは全く葉を落とさせる原因になりません。ではいったい何がトリガーになるのでしょうか?
ピーク温度でないとすると、継続温度という事になります。

温度には上限と下限があり、普通は昼間よりも夜間の温度の方が低いですよね。ですが、夏になると熱帯夜となり、なかなか温度が下がらなくなってきます。植物はそれを感じ取って、あ、だんだん温度が夜になっても下がらなくなってきたぞ?そろそろ葉っぱを減らそうかな…となるのではないか...ということです。

つまり、冬型塊根が休眠するトリガーになるのは、継続的な下限温度の上昇である…というのが私の推測です。



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