もっと素敵なレイアウトを考えてみませんか?
今回から新しく連載とさせて頂くことになりました、センスのいい植物の置き方・見せ方という事で…ちょっとテーマのハードルが高いかなと思いつつ、ありったけのセンスのエッセンスを注入していきたいと思います(生暖かく見守ってくださると嬉しいです…)。
多肉のショップをやっていると、いろんな方からいろいろなご意見を頂くわけですが、その中でも意外と表面化していないのが「置き方・見せ方」ではないでしょうか? 珍しい多肉を買って、一人ニマニマするのはもちろん至福の瞬間なのですが、今まで「何かキモイ」とか「全然わからん」と言われたあいつやこいつの意見が「カッコイイ!」「カワイイ!」になったら、それはまた違う喜びになることでしょう!そんなワンランク上を目指すタニラーに向けての連載です。ぜひ皆さんのご意見もお聞かせください。
なかなか家族の理解を得られないタニラー。
彼女に「植物ってかっこいいんだね!」とか、旦那に「前よりかわいく見えてきた!」って言ってもらえる日はもう目の前に迫っているのです。「増やしたら許さん」と言われるよりも、「またいいのが増えたね!」と言ってもらえるようになりたいですね。そして多肉に興味のなかったミイラ取りをミイラにしてやろうではありませんか!ふはははは!
さて、ほどよく高笑いしたところで本題に入りたいと思いますが、その前に一つ。皆さんはアレ、読まれました?そう、カッコイイ多肉の紹介がされた本として有名なBRUTUSの植物特集です。雑誌のレベルが高いと、デザインもレイアウトもかっこいいですよね。ただ、かっこよすぎて、なかなかどうして…自分のリアリティに合わない感じもします。住んでる家がハイセンスならば良いのですが、うちは普通のアパートですから、吹き抜けのリビングもないですし、もうないない尽くしです。しかし幸いな事に、お家がハイセンスであれ、フツーであれ、植物を置ける場所というのは限られていて、ほとんどの方がこの4つの場所に植物を置かれていると思います。
1.窓際
2.ベランダ
3.庭
4.温室
4の人はセミプロかプロみたいな方でしょうし、3はガーデニングの範疇なので、とりあえず今回の連載でターゲットとなるのは1と2で植物を育てている方となります。
さあ!準備はよろしいですか?
植物レイアウト: そもそもなぜかっこ悪い?
そうなんです。
まずは、ここを理解しないと始まらないんです。
例えば、ジーンズにTシャツまではいいけど、赤いバンダナを足したらダメなんです。浜辺にマトリックスみたいな格好は似合わないし、友人の結婚式に白いドレスを着てはダメ。これ常識ですよね。
こういう基本的な事が「植物をかっこよく見せる」という今回のテーマにも存在するんですよー。言ってみれば、レイアウトの基本中の基本というやつでしょうか?単品としての完成度だけなら大丈夫でも、それを組み合わせた時にうまくいかない...そういう事もありますよね。TPOに合った、植物の場合は家の雰囲気に合った、最終的な完成度の高いレイアウトを目指したい。
大丈夫。最初から出来る人は少ないですから、恥ずかしがらずに基本から確認してみましょう。
植物レイアウト: かっこよさ・かわいさの基本「統一感」
特撮番組で○○戦隊みたいなのを見た事が多少なりともあると思います。私も小さい頃よく見てましたが、5人にはカラーがそれぞれありましたよね。赤、青、黄色、緑、桃。赤と黒が入れ替わるのもありましたが、やっぱり5人それぞれ別の色でした。関係ないですが、僕はサンバルカンという3人物が好きでしたよ。
さて、戦隊5人グループ。これがもし、赤が2人、緑2人で桃1人だったら…なんじゃそりゃ!ってなりますよね。色かぶってるよ!変身後誰が誰だかわかんないよ!と悲しみに包まれてしまいそうです。
では、アイドルグループの嵐の5人のうち1人だけがもし身長2mだったら?それはそれで需要があるのかもしれませんが…普通の人が普通に見たら、5人並んだ時に何か違う!ってなりませんか?センターだったらまだギリギリ許せるかもしれませんが、4人目とかだったら、本当にセンスを疑いたくなりますね。いじめか。
これはいいけど
これはダメ(何か違う)
色かぶってる…
もうお気づきだと思いますが、このモヤモヤする感じの正体が「統一感」なのです。カラフルで5色バラバラなのがヒーローだし、みんな背格好が似てるのがアイドルグループなんです。植物をレイアウトする際も、この統一感を出す事で、さほど何も変化がないように見えてもグッと惹きつけられる、良いレイアウトになる、という事を覚えておいてください。
さてここで、タイトルの写真を見てみましょう。
ちょっと手前味噌で恥ずかしいですが、何となくカッコイイ感じになっていると思いませんか?この写真、植物の高さこそバラバラですが、鉢が全て統一されているのです。また、鉢の色も、実は後ろの背景色に合わせて白で統一されているのです。植物は緑と茶色が多いですから、背景色はせっかくの植物が沈んでしまわないように、それ以外の色が良いですよね。
付け加えると、下の茶色いレンガ部分もポイントです。画面の上下で白と茶のコントラストがハッキリ出るのと、白い鉢と茶色い土が同じコントラストになるのが良いです。これも統一感に貢献しています。
さて、これが全て白と茶色だけだと統一感はあるけれども、つまらない。そこで植物の緑色と、奥の方のイエローが生きてきます。イエローは寿司ネタのガリみたいな役目ですね。専門用語では差し色と言います。こういった差し色や、背景には植物で表現しづらい色を配置すると手軽に上級者っぽい雰囲気が作り出せると思います。
ポイント:
・鉢の種類や色を統一する
・背景をシンプルにする
・可能ならいい感じに差し色を入れる
というわけで、次回はレイアウトと密度について書いてみたいと思います。
移転リニューアルオープン!
2020年1月17日Tylecodon bodleyae チレコドン ボドレイアエ
2019年2月26日Tylecodon fragilis チレコドン フラギリス
2019年2月19日今さら聞けない多肉あれこれシリーズ1「ハオルチア」
2017年6月28日もう一度、実生(みしょう)について考える
2017年5月19日今さら聞けないワシントン条約・CITESってなーに!?
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